リンク・レイのダンエレクトロ(7)

有名人が所有したギターの真贋を確認したい人への私からのアドバイスは、取引をするすべての人から署名され、信憑性のある公正証書を得ることだ。多くの場合、ギターを完全に認証するには数十の手順が必要であり、一つでも機会を逃すと、完全な認証か何もないかの分かれ目となることがある。私はいったんギターを手にしたなら、それが本当にリンクのギターであったかどうかを確認することが正しいと感じた。

私の最初のステップはギターを再び演奏できるようにすることだった。私はギターをスティーヴ・ソーストの店に修理に出した。ソーストは尊敬されるルシアーであるだけでなく、世界で最も優れたダンエレクトロの専門家の一人である。ダンエレクトロが1990年代に灰の中から立ち上がり、初期のギターのリイシューを始めたとき、ソーストは復活したビジネスの主要なコンサルタントおよびアドバイザーの一人だった。

私が彼にギターを見せ、彼に一連のストーリーを話したとき、ソーストの口から出た最初の言葉は意義深いものだった。ソーストがしているように、ヴィンテージギターを長い間十分に追いかけていれば、総生産数が希少性に等しいという基本的なロジックとヴィンテージの再販市場での入手可能性と市場価格にどのように変換されるかを理解し始める。彼の言葉はスポックのロジックで証拠の壁にさらに一つブロックを加えた。

「知ってるだろうけどね、ダンエレクトロは1958年から1968年までの全生産工程でおよそ200本のギターリンしか製造してないんだ。一般的なダンエレクトロやダンエレクトロ製のシルバートーンの数万本と比較すればギターリンはあまり売れなかった特殊なギターだったというわけさ。あなたのものが1958年製で、彼らがギターリンをつくった最初の年だという事実とそれがリンクの拠点であるD.C.エリアに現れたという事実、希少性とそれが現れた場所は、四分の一の確率でリンク・レイのギターであることの単純な根拠となるね」ソーストのダンエレクトロ・ギターリンの総生産量に関する知見に基づいた見積りはギターの真贋を証明する努力が続くにつれて重要となるだろう。

ソーストは緩いネックポケットに奇跡を起こして、ビニールのトリムを引きはがし、ひびの入った木材に接着剤を注入し、壊れた部分をスチールピンで補強して強度を高めた。彼の道具箱の中にソーストは、手に入れるのはかなり難しい、ボリュームとトーンが一体化したコンセントリック・ポットがついているダンエレクトロの当時のままのワイアリングハーネスを見つけた。彼がテールピースの修理にとりかかろうとしたとき、ところが彼は金脈を掘り当てた。